YOZAN&MGS

2010.11.10 Wednesday

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    最近読んだ本を二冊ほど


    「小説 上杉鷹山」童門冬二・著





    かのケネディ大統領が
    「尊敬する日本人は』と聞かれ
    「上杉鷹山」と答えた
    というエピソードはあまりに有名ですが
    どうやらこれは真偽のほどは確かではないようです

    ただ、この上杉鷹山という人
    鷹山の前は治憲といった人
    すごいです
    ザ・必殺仕分け人、です

    四面楚歌の養子坊ちゃん藩主が
    瀕死状態の米沢藩(山形県)の財政を立て直し
    財だけでなく土地に人の心をも戻す
    という良きお話......と思っていたら
    実は小説としてとても面白いものでした

    現代社会における経費削減・リストラ・組織改革と
    まるで同じシチュエーションから始まるのが興味深い
    しかしそこから徐々に、挫折と苦悩の青年記になっていく
    またそれが小説的で面白い

    コピー機を新しくしようか迷っている庶務の方
    人手不足なのに経費削減優先で雇用を渋る人事の方
    上に立つ人間は嫌われてなんぼだ、と思い込んでいる管理職の方
    社内の目安箱にただの陰口を書いている方
    会社の業績が悪いことをひたすら社会のせいにしている社長さま

    ぜひお読みくだされ

    何を掴めるかはわからないけれど
    残るものはあるはず



    そしてなんだか真逆な一冊

    「虐殺器官」伊藤計劃・著





    宮部みゆきも児玉清も大絶賛
    とあるので思わず手に取ってしまいました
    色々なレビューでもかなり激賞を浴びているので
    かなり期待して読んだのですが
    .......イマイチ

    早逝した作者はメタルギアソリッドのノベライズを書くほど
    大ファンだったそうですが、やはり随所にゲーム要素がありすぎてなんとも
    コマンド出して、隊を動かして.....的な
    戦略諜報アクションが背景にあって、それを哲学と言語学と
    集団心理のメカニズムでくるんで
    ただただ難しくしている
    そんな感じです

    「私には書けない」と宮部みゆき氏
    そりゃ書けないと思います
    かなり激しくゲーマーでないと無理と思います

    最後までここで使われる "器官" の定義がよくわからなかった.....
    タイトルなのに......
    無念です